UPS と通信ソフト FREQSHIP 導入メモ
[更新日:
2008年05月08日
]
MITSUBISHI の FW-F10-0.5K 購入しました。
この製品用に FREQSHIP-mini という通信ソフトがオープンソースで公開されています。
また、プロトコル資料も手に入ります。
以下、導入時のメモ書きです。
1. ダウンロード
ダウンロードページ
で自分に環境に当てはまるものを探します。
うちは Vine Linux なので sdwn_rdh.tgz をダウンロードしました。
2. FREQSHIP-mini サイトにしたがったインストール方法
普通に展開したあと、README にしたがって作業すれば、
インストールできるはずです。
$ tar xvzf sdwn_rdh.tgz
$ cd freqship
$ su
# ./configure
# make
# make install
問題がなければ、インストール完了です。
「3. RPM を使ってインストール」は無視して構いません。
3. RPM を使ってインストールする方法 (しいてお薦めしません)
スーパユーザで作業しないといけないところが気になったので、rpm 作りました。
あえて、これを利用する場合の説明です。
3.1 バイナリ RPM を作る
まず、
ここ
から freqship-2.8.6-uvl2.nosrc.rpm を持ってきます。
これには freqship のソースが入って無いので、
上記サイトから sdwn_rdh.tgz をダウンロードして、
~/rpm/SOURCES に置いてリビルドします。
$ cp sdwn_rdh.tgz ~/rpm/SOURCES/
$ rpm --rebuild freqship-2.8.6-uvl2.nosrc.rpm
うまくビルドできれば、~/rpm/RPMS/i386 の下に freqship-2.8.6-uvl2.i386.rpm
が出来ているはずです。(Vine の場合 rpm-build パッケージが必要です)
中身を見てみます。
$ rpm -qpl ~/rpm/RPMS/i386/freqship-2.8.6-uvl2.i386.rpm
/etc/freqship/DELAY
/etc/freqship/PMSGERR
/etc/freqship/PMSGOK
/etc/freqship/UPSFILE -- 設定ファイル(ビルド時に自動作成)
/etc/freqship/UPSSTAT
/etc/rc.d/init.d/freqship -- /sbin/freqshpd を呼ぶ
/etc/rc.d/init.d/halt.freqship -- /sbin/halt のかわりに /sbin/freqshpk を呼ぶ
/etc/rc.d/rc2.d/S98freqship -> init.d/freqship
/etc/rc.d/rc3.d/S98freqship -> init.d/freqship
/etc/rc.d/rc5.d/S98freqship -> init.d/freqship
/sbin/freqshpd -- daemon/freqmain.c から作られる
/sbin/freqshpk -- upsdown/upsdown.c から作られる
/usr/share/doc/freqship-2.8.6
/usr/share/doc/freqship-2.8.6/README
3.2 インストール
$ su
# rpm -ivh ~/rpm/RPMS/i386/freqship-2.8.6-uvl2.i386.rpm
3.3 設定
まず、/etc/rc.d/init.d/halt を保存した後、
halt.freqship で置き換えます。
$ su
# cd /etc/rc.d/init.d/
# cp -p halt halt.orig
# cp -p halt.freqship halt
/etc/rc.d/init.d/halt は initscripts パッケージに属するファイルなので、
apt-get で initscripts がアップデートされた場合、上書きされてしまいます。
その場合は、上記の作業をもう一度おこないます。
次に設定ファイル /etc/freqship/UPSFILE を修正します。
Port=/dev/ttyS0 -- COMポートを指定します
Delay=60 -- シャットダウンまでの遅延時間を秒単位で指定します
Upsbatt=0 -- 接続しているUPSのモデルを指定します (README 参照)
以上でインストール完了です。
4. 動作テスト
4.0 UPC のディップスイッチを設定する
取り扱い説明書を見て、ディップスイッチを設定します。
FW-F10 の場合、1,2,4,5 を ON にしました。
4.1 BIOS 設定
テストする前に BIOS の設定を確認します。
AWARD BIOS の場合、Integrated Peripherals 設定画面で、
PWRON After PWR-Fail: ON に設定します。
4.2 shutdown 動作のみ確認する
- PC を停止状態にする
- PC と UPS の COM ポートをケーブルで接続する
- UPS の AC ケーブルをコンセントに差し込む
- UPS の メインボタンを ON
- PC の AC ケーブルをコンセントに差し込む (PC がブートする)
- freqshpd デーモンが起動してることを確認する
$ ps ax | grep freqshpd
816 ? S 0:08 /sbin/freqshpd -- デーモンが起動してる
3539 pts/0 S 0:00 grep freqshpd
- UPS の AC ケーブルをコンセントから抜く
この時、COM ポートからの信号で PC が shutdown することを確認します。
これがうまく動作しない場合、以下の試験は無意味です。
4.3 shutdown と電源切断動作を確認する
- PC は停止状態
- PC の AC ケーブルを UPS 電源へ接続する
- UPS の AC ケーブルを AC コンセントに差し込む (PC がブートする)
- UPS のケーブルを AC コンセントから抜く
- 約 1 分後 PC が shutdown することを確認する
- さらに約 1 分後 PC の電源が落ちることを確認する
4.4 AC 電源瞬断時の動作を確認する
- PC は停止状態
- UPS の AC ケーブルを AC コンセントに差し込む (PC がブートする)
- UPS のケーブルを AC コンセントから抜く
- 10 秒後 UPS のケーブルを再び AC コンセントに挿入
この場合は shutdown しないことを確認する。
4.5 メインボタンでの shutdown
- PC は起動状態
- UPS メインボタンを押す
- すぐに PC が shutdown 動作に入ることを確認する
- さらに約 1 分後 PC の電源が落ちることを確認する
5. その他
ABIT BP6 では、電源復帰後も立ち上がりませんでした。
BIOS 設定で PWRON After PWR-Fail: On と指定するだけでなく、
Jumper-SW JP1 を 1-2 にする必要がありました。
レイアウトを参照。
|